2017年4月19日水曜日

盆栽が新しくなりました。






          藤の花 山藤・約40年
          丹頂草
          真柏  樹齢約50年

深山の“春兆”


街並みの“桜の便り”がいつの間にか消えてゆくこの頃、喧騒から遠く自然の風吹く山々にも、春は確実に花開いてきています。


足下の渓流も雪どけ水の清冽な流れを取り戻し、沢の脇には丹頂草が花首を陽射しに向けて精一杯開いています。


山々はこうして少しずつ“温”を取り戻して“萌える樹々”が緑のハーモニーを奏でるようになります。

それでも 遠く高く仰げば、草花も無い断崖の高所に真柏の老樹は、深い緑を湛えて変わらぬ表情を見せています。


変わらぬ命・刻々と姿を変える命、そのすべてが大きな自然の中にあります。

私達もこの自然の中のひとつなんですね。


森前誠二

2017年2月13日月曜日

盆栽が新しくなりました。




サンシュユ 樹齢約30年
寒菊
五葉松 樹齢約60年 

2月4日の立春を過ぎ、暦では春の到来です。 とはいえこの頃は各地で大雪が降るなど、まだまだ寒さ厳しい季節です。 寒い中でも常盤の緑を保つ松は、日本人の持つ精神性や信仰心の象徴となってきました。 中でも五葉松は黒松や赤松に比べ葉が短く凛としていて、葉組みが綺麗にまとまり、 松の中では千両役者ばりに絵になる姿をしています。 ようやく近くの庭梅が咲き出してくる頃、盆栽は一足先に早春の黄色花を代表するサンシュユが開き始めます。 春黄金花の別名もあるように、葉に先立って花を咲かせ、満開になると全体を黄金色が覆うように見せます。 サンシュユは中国の山茱萸の漢名を音読みした名です。 寒菊もこの時期に貴重な色合いです。 これは春というより冬の花ですが、霜にも強く、鑑賞用に作られています。 春は名のみというように、まだ寒さのピークではと思えるほどですが、 そんな時こそ僅かな春の兆しを探してみるものです。

2016年12月16日金曜日

冬の彩り






        キンカン 樹齢約15年
        コケモモ
        桧寄せ植え 樹齢約45年

早いもので12月21日には冬至となります。
日照時間が最も短くなる日、つまり太陽の力が一番弱まる日です。
この日を境にまた日照時間が長くなり始めることから、
「一陽来復」といって太陽が力をよみがえらせる日とされ、
陰から陽へと運気が上昇する起点とされています。

その昔中国から渡って来たキンカンは、寒さの耐性もあるため日本全国に広まり、
様々な品種が開発されました。
その姿から「福徳」、色味から「黄金」また実つきの良さから「子孫繁栄」の象徴として
冬至や正月に飾ることが多いようです。

桧の寄せ植えは桧林をイメージして、雪化粧をしてみました。
トナカイのそりに乗ってあの人がやって来そうではないでしょうか。

コケモモはこの時期に貴重な色をだしてくれます。
可愛らしい赤い実に緑の葉はクリスマスカラーにぴったりです。
柑橘類が旬を迎え、寒さ厳しくなるこの季節、コタツにみかん、
冬至の柚子湯と日本には欠かせない風物詩ですが、やはりクリスマスに押されがちではあります。

2016年12月14日水曜日

盆栽が新しくなりました








    五葉松  樹齢約60年
    コケモモにイソギクの寄せ
    ツルウメモドキ  樹齢約30年

季節は小雪を過ぎて大雪に向かうところ、遠くの山々は頂きを白くして冬の寒さも進んでゆきます。
街の中の樹々もようやく錦に彩り、ライトアップされて、今が盛りとなっている頃でしょうか。

ツルウメモドキはすでに落葉して、可愛らしい実がよく見えるようになりました。
日当たりの良い林などに自生するツルウメモドキは、
その名にあるように他の植物に巻きついて上に伸び成長します。
晩秋の頃、黄色い実が裂けて中の赤い種を見せる姿はとても可愛らしく、
生け花などにも使われています。

コケモモは冬の寒さにも強く、-40度の環境下でも耐える力があり、
葉も落とさずに可愛らしい実を見せてくれます。
実は酸味が強いですが、北欧ではジャムや甘煮にして食す習慣があります。

五葉松は常盤の緑、落葉樹がひと通り葉を落とした後だと、余計にその緑がひき立ちます。
北風にあたって緑がやや茶色くなることもありますが、室内で温まるとすぐに青さを取り戻すでしょう。

今年もあっという間に後ひと月です。
次第にせわしなくなり、息をつく間もなく年の瀬を迎えることになりそうですが、
そんな時こそ盆栽を見て心を落ち着かせることが大切でしょう。

2016年11月11日金曜日

告知:<ボジョレー解禁目前>限定、ふるまい酒!


フランスより、シャトー・ドゥ・ピゼイ・ボージョレ・ヌーヴォーの樽が
今年は懐食みちばへやってまいります。

そこで、解禁日の11/17から期間・数量限定にて、
樽開け「ふるまい酒」とさせていただきます!

新酒とは思えぬ味と香り、その風格と優雅さで
毎年、高い評価を得ているお酒です。


ぜひこの際に、今だけの特別な味を楽しんでいただけばと思います。

2016年10月11日火曜日

ルーシー・リーの展示作品を飾り替えいたしました

懐食みちばでは、銀座にありながらも心地よい四季の移ろいを感じ、
そして楽しみながらお食事をゆっくりと味わっていただけるようにという、
道場六三郎の思いから、盆栽と陶芸家ルーシーリーの作品を常時展示しています。

ルーシー・リーの展示作品を飾り替えいたしました。
ぜひこの機会に一度、お食事とともにゆっくりとご覧いただければと思います。



1 ピンク掻き落としの鉢磁土 磁土 late 1970s

ゴールドの釉薬にピンク、トルコブルーの掻き落としを施した華麗な鉢。
70年代後半からルーシー・リーの器は様々な色使いを見せる。
い高台に掻き落としや象嵌のデザインを施した直線的輪郭の器。


Porcelain footed bowl with pink
Sgraffito / Sugiyama Collection




2 溶岩釉の鉢陶土 陶土 c 1960

厚く塗ったグレイの溶岩釉が、重なり合い流れる寸前で固まっている。
ルーシー・リーの代
表的なシリコンカーバイドを加えた釉薬。
内側の
見込みは、無釉。淡いブルーグリーンの帯があり非常に表情豊かな釉薬だ。

Oval bowl of Volcanic glaze











2016年10月4日火曜日

秋深まる景色を盆栽にてお楽しみください



カリン 樹齢約30年
エノコログサ
黒松寄せ 樹齢約40年

秋分を過ぎ10月8日には寒露を迎え、暦の上では徐々に秋深まってゆく季節です。
とは言え、旧暦と新暦のずれに温暖化の影響もあってか、まだまだ夏のなごりが絶えません。

カリンは昔に中国からやって来たもので、生薬や果実酒として利用されてきました。
実はもちろんのこと、新葉の美しさから薄桃色の花、秋には見事に紅葉して、
冬には落葉後の枯木立、幹姿も美しく特徴的です。庭木や園芸、特に盆栽では人気のある樹種といえます。
今付いている実はこれから黄色く熟して、とても甘い香りを辺りいっぱいに漂わせます。

空き地や原っぱでふさふさ毛ばだった花穂を取って遊んだ記憶がある方も多いでしょう。
猫じゃらしと言ったほうが、ピンとくる人は多いかも知れません。
エノコログサはイネ科の植物で穀物の粟の原種とされています。

黒松も春に出てきた新芽が葉となり立派に出そろいました。
彼岸明けの頃にはしっかりと養分をとって、飾れるようになります。
松林の景色を見せるつくりで、そっと目を閉じて松風に耳を傾けてみるのも良いでしょう。

秋深まり、実が熟し紅葉が始まり、山々は錦に色づき始めます。
動物たちは冬に備えて懸命に蓄えて、魚も脂がのって美味い時期です。
食欲の秋に芸術の秋と私たちもある意味肥えていきそうです。
スポーツの秋とはそういう意味も含んでいるのでしょうか。