2018年12月13日木曜日

盆栽が新しくなりました








    寒椿(カンツバキ) 樹齢約50年
    藪柑子(ヤブコウジ)
    西洋鎌柄(セイヨウカマツカ)  樹齢約20年
    黄金羊歯(コガネシダ)
    真柏(シンパク)  樹齢約100年

12月22日は24節気の冬至となります。日照時間が最も短くなる日、つまり太陽の力が一番弱まる日です。
この日を境にまた日照時間が長くなり始めることから、「一陽来復」といって太陽が力をよみがえらせる日とされ、
陰から陽へと運気が上昇する起点とされています。

冬の間華やかな花を咲かせる寒椿。椿と山茶花の交雑種といわれています。
冬の寒く寂しい季節の中、美しく彩ってくれます。
とても丈夫で管理もしやすいことから、公園や道路脇の緑化、庭の生け垣などに使われています。

『万葉集』にも山橘(ヤマタチバナ)の名で詠まれたヤブコウジは、古くから日本人に愛されてきた植物です。
葉や実がコウジ(柑子)に似ていること、山地の藪の中に生えることからヤブコウジと名付けられたようです。
色の少ない季節に赤い実がとても鮮やかに映えます。

西洋カマツカは北アメリカ原産で英名レッドチョークベリー。
日本のカマツカに似ていることから西洋カマツカと名付けられたようです。
丈夫で実つきもよく、紅葉もきれいで今や秋の実物盆栽に重用されるひとつといえます。
チョークベリーのチョークは窒息するという意。
息も詰まるほど渋い実は滅多に鳥も食べないようで、冬まで楽しめます。

黄金シダは黄色から赤に染まって正に黄金色に見えるようです。
夏場の綺麗な緑は涼を演出してくれて、園芸、盆栽の世界ではポピュラーなものです。
山林の木元や岩壁などに自生が見られることがありますが、
マニアの採取や環境変化などで自然界では少なくなっているようです。

真柏は深い山の崖のような場所でも生きるたくましい生命力をもっています。
雷や突風に打ち倒され、舎利といわれる骨のような木の芯の部分が現われながらも捻転し枝葉を伸ばしています。
舎利はまるで彫刻されたアートのようでもあります。
これから厳しい冬の間、押しつぶされるほどの雪にみまわれる真柏はただひたすら春を待つのでしょう。




銀座雨竹庵



2018年12月3日月曜日

店内の盆栽が新しくなりました








上から
        美男葛(ビナンカズラ) 樹齢約40年
        石菖(セキショウ)
        姫柿(ヒメガキ)  樹齢約35年 
        黄金羊歯(コガネシダ)
        五葉松(ゴヨウマツ)  樹齢約60年


12月7日で24節気の大雪となります。寒さが日に日に厳しくなり、
山々だけでなく平地にも雪が降り出す頃となります。
いよいよ冬本番というところでしょうか。

美男葛はまるで木いちごが大きくなったような真っ赤な実を見せています。
実自体は苦味があり漢方として利用されるようです。
昔、蔓から粘液を採り整髪料に使っていたことから、この名になったそうです。
別名に実葛(サネカズラ)とも言われます。

石菖は常緑の多年生植物で本州以南の山野の水辺に自生しています。
冬の間も緑を保ち、斑が入ってとても鮮やかです。
鑑賞用の他、根や葉を漢方薬として使われています。
菖蒲と同属で『石菖蒲』を省略して石菖と呼ばれるようになったようです。

姫柿は柿のミニチュアのような可愛らしい実が色づき楽しませてくれています。
落葉後は実が際立ち冬の姿として観れるのも良いところです。
昔中国から持ち込まれたもので、柿渋を採取するためと、鑑賞用として渡来したようです。
渋が強いのと、果肉より種の占める割合が多いので、食用には向きません。
実持ちがよく、年明けまでついていることもあり長く楽しめます。

黄金シダは黄色から赤に染まって正に黄金色に見えるようです。
夏場の綺麗な緑は涼を演出してくれて、園芸、盆栽の世界ではポピュラーなものです。
山林の木元や岩壁などに自生が見られることがありますが、
マニアの採取や環境変化などで自然界では少なくなっているようです。

五葉松も冷気にあたりさらに凛としてきたようです。
五葉松は読んで字の如く、ひとつの芽から針葉が5つ出るもので、
他の松類と分ける特徴といえます。
葉が細かいことで樹をより大きく見せるとともに、
棚といわれる葉組みが作り易く、盆栽として理想の形を求められます。



銀座雨竹庵

2018年11月19日月曜日

店内の盆栽が新しくなりました






上から
        真柏(シンパク) 樹齢約60年 
        藪柑子(ヤブコウジ)
        寒椿(カンツバキ)  樹齢約35年  
        爪蓮華(ツメレンゲ)
        蔓梅擬(ツルウメモドキ)  樹齢約35年


11月22日で24節気の小雪となります。
冬は進み底冷えする寒さが身にしみて感じられます。
山々の頂は白く化粧をしてゆきます。

真柏は深い山の崖のような場所でも生きるたくましい生命力をもっています。
雪がのしかかり吹雪に打ち倒され、
舎利といわれる骨のような木の芯の部分が現われながらも捻転し
春には枝葉を伸ばしています。
深山の清らかな空気を纏い、
原生のままの荒々しくも気高い姿は
そこにあるだけでまわりの空気がピリリとひき締まるようです。

『万葉集』にも山橘(ヤマタチバナ)の名で詠まれたヤブコウジは、
古くから日本人に愛されてきた植物です。
常緑で暑さ寒さにも強く、鉢植えやガーデニングに重宝されています。

寒椿はツバキとサザンカの交雑種で様々な品種があります。
11月頃から2月までに咲き出す早咲きで、
冬の只中から楽しめることからたいへん人気があります。
周りの樹々が落葉して色が少なくなる頃に咲く花はそれだけでありがたいものです。

ツメレンゲは乾燥した岩だらけの場所が生息地であり、
その岩の隙間に根を下ろして群生する多肉植物です。
葉の様子が仏像の台座(蓮華座)に似ており、多肉質の葉の先端が尖っていて、
その形状が獣類の爪に似ることからついた名で、
ところによってはタカノツメとも呼ばれています。

蔓性で赤い実姿がウメモドキに見えることからツルウメモドキとなったようです。
北海道から沖縄まで全国の野山に生きるつる性植物で、
秋から冬に他の木々が落葉する頃、赤い実が目立ちます。
園芸や生け花などでたいへん人気の実物です。



銀座雨竹庵

2018年11月6日火曜日

店内の盆栽が新しくなりました








山蔦(ヤマヅタ) 樹齢約40年
野紺菊(ノコンギク)
紫式部(ムラサキシキブ)  樹齢約40年 
風知草(フウチソウ)
黒松(クロマツ)  樹齢約60年

7日で立冬となります。暦は秋から冬へ進みます。
とはいえまだ秋の名残りが感じられ晴れた日などは行楽日よりといえる暖かさ、
かと思えば冷たい時雨があったりと、そうこうしながら冬になって行くのでしょう。

山蔦の紅葉もピークを迎え、美しく染まっています。
夏には他の木や壁をつたってどんどん伸びて繁茂し、
その生命力を見せていた蔦ですが、紅葉しやがて落葉し眠りにつきます。
落葉の前の見事な紅葉は蔦紅葉という俳句の季語があるように、
紅葉する植物を代表するひとつと言えます。


野に咲く紺色の菊と、そのまんまな名前でわかりやすい野紺菊です。
日本各地の低地から高原までの草原に広く見られる多年草です。
いわゆる「野菊」を代表する植物の一つです。


紫式部の実も色づきはじめました。
平安時代の美人作家の名を戴いたこの植物は、
紫色の実をびっしりとつけることから「紫敷き実」と呼ばれていたものが、
いつからかその美しい色合いと気品のある姿から、そう呼ばれるようになったようです。


風知草もほんのりと赤く色づいてきました。
夏の頃には青々した葉が涼を演出してくれました。
別名ウラハグサ、葉の元からクルッと回って裏が表になってみえるということは以外と知られていないのです。
あといく日かすると全体が紅葉して、やがて枯れてゆきます。

黒松は樹皮が黒っぽくなることからきた名です。
海岸沿に多く分布し、防風林や景観のため植林されてきました。
対して、樹皮が赤みがかるのが赤松。内陸部の山野に分布します。
他の草木らが紅葉し枯れ落ちてゆく中、
常盤の緑をたたえる松は益々その青を濃くしてゆくようです。


銀座雨竹庵

2018年10月19日金曜日

店内の盆栽が新しくなりました







五葉松(ゴヨウマツ) 樹齢約70年
苔もも
赤松(アカマツ)       樹齢約10年 
風知草と竜胆に野菊寄せ
姫柿(ヒメガキ)       樹齢約40年

10月23日は24節気の霜降にあたります。いよいよ秋深まり朝晩はぐっと冷えこみ、冬が近いことを予感させます。

五葉松も今年の新葉がしっかりと固まり、飾れるようになりました。冷気にあたりさらに凛としてきたようです。五葉松は読んで字の如く、ひとつの芽から針葉が5つ出るもので、他の松類と分ける特徴といえます。葉が細かいことで樹をより大きく見せるとともに、棚といわれる葉組みが作り易く、盆栽として理想の形を求められる。いわゆる盆栽の王道を行く素材といえます。

苔ももの実も色づきはじめ、冬が近いことを知らせています。コケモモは冬の寒さにも強く、-40度の環境下でも耐える力があり、葉も落とさずに可愛らしい実を見せてくれます。実は酸味が強いですが、北欧ではジャムや甘煮にして食す習慣があります。

赤松は日当たりの良い尾根筋などによく見られる陽樹。樹皮は赤く、古くなると亀甲状に割れる。松は、アカマツとクロマツの総称で、アカマツの生育地は内陸部、クロマツは海岸部と、生育地をすみ分けています。アカマツは、秋の味覚の王様であるマツタケがとれることで有名です。

風知草の中に野菊や竜胆が混生していて、野原からそのまま持ってきたような姿です。すっと立っているのは桔梗で、そちらはすでに花は咲き終わっています。やがて花は終わり葉は紅葉して枯れてゆきますが、それもまた自然の流れを感じられ良いものです。

姫柿は柿のミニチュアのような可愛らしい実が色づき楽しませてくれています。昔中国から持ち込まれたもので、柿渋を採取するためと、鑑賞用として渡来したようです。渋が強いのと、果肉より種の占める割合が多いので、食用には向きません。実持ちがよく、年明けまでついていることもあり長く楽しめます。渋が強いせいか鳥もあまり食べないので、尚の事ですね。

2018年10月9日火曜日

店内の盆栽が新しくなりました







五葉松(ゴヨウマツ)     樹齢約60年 
屋久島芒(ヤクシマススキ)  
西洋鎌柄(セイヨウカマツカ) 樹齢約25年  
藤袴(フジバカマ)
山査子(サンザシ)      樹齢約40年


仲秋を過ぎ、10月8日は24節気の寒露となり秋は深まりつつあります。
朝晩は特に肌寒くなってきたようです。

五葉松の新葉もキリリとしてきました。
五葉松は読んで字の如く、ひとつの芽から針葉が5つ出るもので、他の松類と分ける特徴といえます。
葉が細かいことで樹をより大きく見せるとともに、棚といわれる葉組みが作り易く、盆栽として理想の形を求められる。
いわゆる盆栽の王道を行く素材といえます。

屋久島芒は名前の通り屋久島原産のススキです。
矮小で小さくまとまるので、盆栽飾りには重宝します。
小さくともちゃんと穂をあげて秋の夜長を演出してくれます。

西洋カマツカも夏の間は青実だったものが、徐々に赤みがかってきました。
北アメリカ原産で英名レッドチョークベリー。
日本のカマツカに似ていることから西洋カマツカと名付けられたようです。
丈夫で実つきもよく、紅葉もきれいで今や秋の実物盆栽に重用されるひとつといえます。

藤袴は秋の七草のひとつ。
万葉の昔から日本人に親しまれてきましたが、現在の日本には自生に適した環境が少なくなってしまったため、
絶滅危惧種となっています。
園芸店などでフジバカマの名で市販されているものの多くは、
サワフジバカマ(フジバカマとサワヒヨドリの雑種)などの近縁種のようです。

山査子の実が赤く色づきました。
中国原産の山査子は古くに薬用植物として持ち込まれたことが最初のようです。
現在でも美容や健康に良いとしてドリンクやドライフルーツにして食されています。


銀座雨竹庵

2018年9月14日金曜日

店内の盆栽が新しくなりました








真弓(マユミ) 樹齢約20年
紅茅萱(ベニチガヤ)
五葉松(ゴヨウマツ)  樹齢約60年
風知草(フウチソウ)
金四手(カナシデ)  樹齢約30年

9月8日の白露を過ぎて次第に秋らしくなってきたようです。
特に朝晩は寒さを感じるようになりました。野山の植物たちも敏感に反応しているようです。

マユミの実も少しずつ色づきはじめ、ポンと割れるのも遠くはないでしょう。
沖縄を除く日本全国の山地に自生し、古くから庭木や盆栽として親しまれてきました。材質が強い上によくしなる為、古来より弓の材料として知られ名前の由来になっています。

チガヤは、日本全土の日当たりの良い原野や山地に群生し、晩春のころ白色の円柱状の花穂が美しく目立つ多年草ですが、ベニチガヤはその園芸種です。
葉先や葉鞘が鮮明な赤紫色で美しいことから愛好家に好まれています。

五葉松は5月頃から新芽が成長し、夏の間たっぷり陽の光を浴びて、秋の彼岸が近づく頃あたりでようやく新葉がしっかりとしてきました。
五葉松は読んで字の如く、ひとつの芽から針葉が5つ出るもので、他の松類と分ける特徴といえます。
葉が細かいことで樹をより大きく見せるとともに、棚といわれる葉組みが作り易く、盆栽として理想の形を求められる。
いわゆる盆栽の王道を行く素材といえます。

風を知る草とはとても良い名前です。
別名はウラハグサといって、元からねじれて裏がえっているように見えるという特徴があります。
風知草も秋を迎えて穂を出し、風に吹かれています。

シデ「四手」とは神社の玉串や注連縄に付ける紙で作った飾りのことで、果実につく葉状の果苞の形が似ていることからその名前が付けられました。
シデの同属がいくつかある中でカナシデは、葉に整然と刻まれた葉脈と、白く光る幹が魅力的な樹木です。
幹が金属のように光るように見えることから、カナシデといわれたようです。
秋には葉が鮮やかな黄色に色づきます。