2013年3月19日火曜日

3月のお料理 森川料理長より

春の彩り〜盆栽〜



店内の盆栽飾りをお届け致します。
春を感じるお料理と合わせて、ゆっくりとお楽しみください。

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黒松 樹齢 約80年
春蘭
寒緋桜 樹齢 約40年

3月20日は二十四節気の「春分」にあたります。
17日から彼岸に入りとなり20日は彼岸の中日になります。この日を境に昼夜(陰陽)
の力が入れ換わります。暑さ寒さも彼岸までというように、気候も穏やかになってゆきます。
関東以南で育ち、おもに沖縄で見られる<寒緋桜>は開花時期が2~3月という早咲きの
桜です。原種のひとつでもあり、花色の濃い、目に飛び込むような美しさから交配種としても人気です。まずは桜の目ならし、早咲きの寒緋桜を楽しんでください。
<春蘭>は日本の野生蘭のひとつで、古くから園芸交配種として愛好されてきました。
春はやくに、雑木林の影で葉を扇状に広げ、すっと首を長くするように花茎をのばして咲く姿は可憐で楚々として美しい。洋蘭の派手で目を引く美しさより、日本春蘭の素朴で清廉な美しさがより、和の心に近いと云えます。
彼岸も過ぎると<黒松>もいよいよ新芽を伸ばしてくるでしょう。そうなると室内飾りは控えて光を当て培養に徹しなければいけません。シーズン最後の黒松飾りになり、秋の彼岸明けまで、黒松は飾れなくなります。しかし、芽が動く手前の今が一年で一番水々しく、息吹を感じられる時かもしれません。

           初花に命七十五年ほど    芭蕉

初物を食べると寿命が七十五日延びると云うのだから、桜の初花を見たからには、七十五日
どころか、七十五年は延びたような気がすると詠ったのは、松尾芭蕉三十五歳の春の句です。



株式会社 エスキューブ
銀座 雨竹庵

2013年3月1日金曜日

盆栽で感じる春、お楽しみ下さい

サンシュユ 樹齢 約40年
日向水木  樹齢 約8年
五葉松   樹齢60年

3月5日は24節気の<啓蟄>にあたります。
冬の間、土の下で冬籠りしていた虫や蛙が春の気配を感じて動き出します。
土の匂いは春の季節です。花の香りも良いですが、土の匂いが一番、春を感じる匂いかもしれません。
<サンシュユ>はミズキ科の落葉小高木です。薬用として朝鮮から持ち込まれたこの木は春に咲く鮮やかな黄色の花で、じつに温かみがあり庭木や園芸に人気の樹種です。
初春の梅の清廉な白から、このサンシュユの黄色になると、ようやく温かい春が来たなと感じるものです。
<日向水木・ひゅうがみずき>はマンサク科の落葉低木です。こちらも黄色の可愛らしい花を付ける木で土佐水木によく似ていますが、それよりも枝は細く花も葉も小さいので、より繊細で可愛らしく見えます。
3月3日は桃の節句です。桃の花は時期合わず、この可愛らしい黄色を替わりに愛でて頂けたらと思います。
<五葉松>も春の陽気でより緑鮮やかになりました。土中の根が動き出し、桜の咲く頃には新芽が大きくなってゆきます。
新芽が動き出すと、日の光がたっぷり必要になりますので、室内での飾りは控えなければなりません。五葉松を飾れるのも、あと僅かです。
これから春の盛り、五葉松を補って余ある春の花もの、新緑が控えています。
三月は陰暦月で弥生。すべての植物が、弥(いや)生(おい)茂る月の意味があります。

株式会社エスキューブ
銀座 雨竹庵